八丈島の歩き方
『八丈ブルー』ってなんなの?──意味と、島内で見られる場所のこと

観光2026年5月20日

『八丈ブルー』ってなんなの?──意味と、島内で見られる場所のこと

観光パンフレットに必ず載っている言葉。でも実際にどんな色で、どこへ行けば見られるのか。意味と、島内のビューポイントをまとめました。

僕

ホテル運営者・編集長 / 2026年5月20日

八丈島の観光パンフレットには、必ず「八丈ブルー」という言葉が出てくる。深く透き通った、独特の青のことらしい。

島で宿を始めたばかりの頃、僕はこの言葉に少しだけ違和感を持っていた。確かに海はきれいだ。でも、たとえば沖縄の海とくらべて「特別に青い」と言われると、ちょっと首をかしげたくなることがあった。

分かったのは、ある夏の朝

あれは7月だったと思う。お盆の少し前、お客さんの一人を底土の港まで送って、ぼんやり海を見ていた。風が止んでいて、波がほぼなかった。そのとき、自分が立っている岩から3メートルくらい下まで、海中の岩肌がはっきり見えた。

そして、その水の色が、青というより、群青と藍の中間みたいな、深いのに澄んでいる、説明しづらい色をしていた。

「あ、これか」と、たぶん声に出して言った。横にいた島の人に「八丈ブルー、これですよね」と聞いたら、彼は当たり前のように「そうそう、これな」と答えた。

条件は意外と狭い

島でしばらく暮らして分かったのは、この色が見られる条件は意外と狭いということ。風がほぼ無風、潮が満ち気味、晴れていて時間帯は10時から14時くらい、季節は6月の終わりから9月のあたま。これが揃わないと、海はただの「ちょっときれいな青」になる。

つまり、観光協会のパンフレットに載っている「八丈ブルー」は、嘘ではないけれど、毎日見られる景色ではない。年に20日くらいだと思う。だから僕は、夏の予約をしてくれたお客さんに、こっそり「無風の日は底土へ行ってください」と伝えている。

ちなみに、その20日に当たったお客さんは、ほぼ全員リピーターになる。やってきて分かった、いちばん信頼している数字です。

条件が揃ったら、どこへ行くか

「八丈ブルー」は条件が揃った瞬間、島中の海でちゃんと出ます。それでも、よく見せてくれる場所と、そうでもない場所がある。下のギャラリーは、自分が客に勧めることが多い6つのポイントです。すべて車で30分以内に回れる範囲。無風の朝に予定が空いたら、上から順番に立ち寄ってみてください。

Gallery

八丈ブルーが見られる場所、6つ

条件が揃った日に、車で30分以内で回れる範囲のビューポイント。順番に立ち寄ってもらえれば、たぶん1つは当たります。サンプル画像はあとで自前撮影に差し替え予定。

  1. 朝いちばん、無風の海を上から覗く

    01底土海岸(三根)

    朝いちばん、無風の海を上から覗く

    客船「橘丸」が接岸する港の脇の磯。岩場から3〜5mほど下まで水中が見える日があります。朝7〜9時、風と波が落ち着いていれば的中率が高い。

  2. 島の西側、夕方のグラデーション

    02八重根漁港(大賀郷)

    島の西側、夕方のグラデーション

    ダイビング・シュノーケリングの定番ポイント。夕方は逆光になって色が落ちる時間もありますが、午後早めの2時前後、晴れた満潮時の透明度がいい。

  3. 潜らなくても、岸から見える深い青

    03ナズマド(大賀郷)

    潜らなくても、岸から見える深い青

    ダイビングの一級ポイントとして有名な場所ですが、岸壁から下を覗くだけでも色の濃さが伝わります。風と潮の条件が外側の海域なのでよりシビア。

  4. 黒い溶岩越しの、コントラストの青

    04南原千畳敷(大賀郷)

    黒い溶岩越しの、コントラストの青

    八丈富士から流れた玄武岩の海岸線。岩の黒と海の青のコントラストで、八丈ブルーがより濃く感じられます。夕焼け前後も別の美しさがあるが、ブルー狙いなら昼前。

  5. 高所から俯瞰する湾の青

    05登龍峠展望台(三根)

    高所から俯瞰する湾の青

    島で一番有名な展望台。八丈富士の麓、底土湾、空港が一望できます。八丈ブルー狙いなら、海面に近い場所だけでなく、ここで「広がりとしての青」を見ておきたい。

  6. 八丈小島と、その向こうの青

    06永郷展望台(大賀郷北部)

    八丈小島と、その向こうの青

    八丈島の北端から、無人島「八丈小島」を真正面に見る展望台。海の青と小島のシルエット、午後3時前後の光が一番きれい。観光客が少なく、静かに眺められます。

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